2016.12.16

「寿命」とは

世界の後進国で最も多い死亡原因は、肺炎などの呼吸器感染症、HIV/AIDS、そして、下痢性疾患です(WHO 2012)。ベスト3はすべて感染症です。医療先進国・日本の死因ベスト3はがん、心疾患、肺炎、脳血管障害です。

細菌の研究者は、死亡原因を直接の死因と間接の死因とに分けて考えます。ヒトは、本当にがんで亡くなるでしょうか?いえ、がんの患者さんの直接の死因は肺炎や敗血症です。したがって、本邦でも最も多い死亡原因は、がんと肺炎を併せて考えると、やはり細菌感染症です。

 

では、肺炎の主な原因菌は何だと思いますか?特に高齢者に多発する誤嚥性肺炎では、口腔や咽頭に住み着いている常在菌が原因です(内因性感染症といいます)。いま、あなたの口腔やのどに長年住み着いている菌が将来、あなたの命をうばう可能性を示唆しています。

したがって、「寿命とは常在菌と共存できる期間」ともいえます。
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【執筆者紹介】

落合 邦康 先生(日本大学 特任教授)

-経歴-

1975年4月 日本大学松戸歯科大学(現松戸歯学部)助手

1987年4月 日本大学講師

2000年4月 明海大学教授(歯学部)

2005年4月 日本大学教授(歯学部)

2016年4月 日本大学特任教授

-所属学会-

International Association for Dental Research

日本無菌生物ノートバイオロジー学会

日本消化器免疫学会

日本歯周病学会

腸内細菌学会

日本免疫学会

歯科基礎医学会

日本細菌学会

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