2016.10.05

すでにEBMを考える時代がきた!

「基礎の講演を聴いても来月の診療報酬には関係ないから」とわざわざ話に来た某大学同窓会役員。ある私立歯科大学入試改革委員長は、「同じ様な薬しか出さないのだから、歯科医師には化学の知識はいらない。生物だけ受験できるように入試制度を変えた・・・」。多くの卒業生からは「歯が削れて入れ歯が作れれば良いので、細菌学や生化学なんかいりませんよ」といわれた。はたして、彼らの意識は今も変わらないのだろうか・・・。

う蝕発症機序は、歯とミュータンス菌と砂糖摂取量で説明がつく。チェアーサイドで患者に説明するには、簡単なパンフレットの一夜漬けの知識で十分対応できる。このように簡潔に説明できるようになった背景には、膨大な基礎研究データがあることを忘れてはいけない。

さて、う蝕時代とは比較できない程注目を集めている歯周病。発症機序や予防法を論理的に説明するには、免疫学、細菌学、そして生理学、生化学などの知識が不可欠だ。歯科医療従事者が口腔の重要性を理解し、臨床に反映しようとするとき基礎科学の知識はいらないのだろうか?真剣にEBMを考える時代になった。。

Dr_benkyou

【執筆者紹介】
落合 邦康 先生(日本大学 特任教授)

-経歴-
1975年4月 日本大学松戸歯科大学(現松戸歯学部)助手
1987年4月 日本大学講師
2000年4月 明海大学教授(歯学部)
2005年4月 日本大学教授(歯学部)
2016年4月 日本大学特任教授

-所属学会-
International Association for Dental Research
日本無菌生物ノートバイオロジー学会
日本消化器免疫学会
日本歯周病学会
腸内細菌学会
日本免疫学会
歯科基礎医学会
日本細菌学会

ポップアップ