2017.01.27

コンサルティング空間の雰囲気作り

今回は、コンサルティング空間の雰囲気作りに関連したポイントを、お伝えしたいと思います。

初診の患者さんは、初めての場所で、初めてお会いする皆様に、悩みを打ち明け相談するのですから、緊張した気持ちで来院しています。
コンサルティングを始める際には、本題に入る前にアイスブレイクの時間を設けることで、話しやすい雰囲気づくりをします。

初診の場合は、まず自己紹介からはじめます。

自己紹介で、コンサルティングを行う人の役割や、患者さんと同じ側に立って共に歩むことを伝え、患者さんが悩んだ時に気軽に相談できる関係づくりに繋げます。

また、アイスブレイクをする中で、直接診療に関係のない会話であっても患者さんの性格や生活背景、診療に繋がる潜在的ニーズや悩みが明らかになってくる可能性があります。

とはいっても、初対面の患者さんとどんなことを話せばよいのでしょうか。
話題に悩んだとき、ご活用頂きたいのが、「きどにたてかけし衣食住」です。

き・・・季節・天気 「最近涼しくなってきましたね。」
ど・・・道楽・趣味 「最近映画ご覧になりましたか。」
に・・・ニュース  「○○駅前に新しいデパートができるみたいですね。」
た・・・旅・旅行  「温泉旅行、いかがでしたか。」
て・・・テレビ   「テレビで駅伝やっていたの見ましたか。」
か・・・家族    「お子さん、そろそろ運動会の頃じゃないですか。」
け・・・健康    「前にお怪我なさっていたところ、よくなりましたか。」
し・・・職業    「最近お仕事お忙しいんですか。」
衣・・・ファッション「素敵なネックレスですね!よくお似合いです。」
食・・・グルメ   「このあたりで美味しいパン屋さんご存知ですか。」
住・・・住まい   「お住まいはお近くですか。」

上記の「きどにたてかけし衣食住」などを参考に、お互いが話しやすい
雰囲気で、本題に入れるといいですね。

そして、初診コンサルティングを行う部屋は、治療と切り離した空間で、できるだけ患者さんが落ち着いて話せる雰囲気づくりが必要となります。

まずは、「患者さんとコンサルティングを行う人との位置関係」について考えてみます。

下記枠内のA)~C)をご覧ください。

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A)平行   同じ立場に立っている感じがでる。
媒体を用いた説明がしやすい。

○ 新密度が高い患者さん
× 初対面の患者さん

B)対面   緊張感が生まれる。
重要な内容を伝えるのに向いている。

○ 新密度が低い患者さん
○ 外交的な患者さん

C)90度  相手をじっくり見る事もできるし、
視線を外すこともできる。

○ 多くのケースに適している

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このように、患者さんや話の内容に応じて、座る位置を工夫することが大切です。
悩みを聞くときなど、場合によっては長時間に及ぶこともあるかと思います。
パーソナルスペースを意識して、互いに心地よい距離感を保つことが大切です。

迷った時には、まずは90度の位置関係から始めてみてはいかがでしょうか。

その他のポイントを下記にまとめましたので、ご参照ください。

≫≫≫≫≫≫≫≫ コンサルティングルームチェックポイント ≪≪≪≪≪≪≪≪≪

□ 明るく清潔感のあるコンサルルーム
→ 患者さんがリラックスし、話の内容に集中できるよう、常に整理整頓を心がけます。

□ 物販商品・治療に関連した物品(補綴・矯正装置など)の展示
→ 患者さんが主体性をもってお口の健康を考えるのに役立ちます。

□ 患者さんとの距離をを50cm~1mにキープする
→ 双方向のコミュニケーションをスムーズにする距離感を常に意識します。

□ コンサルティングは白衣ではなく、スーツ等の格好で行う
→ 患者さんの気持ちに寄り添う姿勢を示すことになります。

□ コンサルティング資料は、院内で統一したものを作成し、全員で理解しておく
→ 院内のスタッフの言動に統一感がでることで、患者さんの医院に対する
信頼感に繋がります。

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪

医院の構造上の都合などから、スペースや対人距離がうまく保てない場合もあるかもしれません。
その場合には、インテリアを暖かみのある色に物にしたり、丸みのある家具を配置することで、患者さんを温かく迎える空間づくりができると思います。

メラビアンの法則によれば、人が人を判断するときには、「言葉以外の要素」から93%の影響を受けることが明らかになっています。
またその中でも、見た目などの「視覚情報」が及ぼす影響が一番大きいとされています。

患者さんが初めて入るコンサルティングルームで、良い印象をもってもらえれば、患者さんとのラポール形成もしやすくなるのではないでしょうか。

medical_haisya_building

参考文献
・『クリニカル・コーディネーター 新しい視点で歯科医院を変える』
  宮地理津子著  ㈱オーラルケア
・Bulletin of the WHO 2005;83:694-699.
 “The role of diet and nutrition in the etiology and prevention of oral diseases”
http://www.who.int/bulletin/volumes/83/9/694.pdf?ua=1
・歯科衛生だより2014.8 Vol.22

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