2017.03.10

行動変容のステージモデルとは

患者さんに継続的に来院して頂くには、動機付けと行動変容が重要であるという事は以前ご説明させて頂きました。

今回は、行動変容のステージモデルについてご紹介させて頂きます。

行動変容のステージモデルとは米国の行動科学者Prochaskaの提唱するモデルで、厚生労働省の提唱する『禁煙マニュアル』にも組み込まれています。

こちらのモデルでは保険行動の変容を段階的に分け、それぞれの段階に対して効果的なアプローチとります。

ステージは以下の5つに分けれますので、禁煙を例にとって解説させて頂きます。

《各段階の特徴》━━━━━━━━━

①無関心期:禁煙に関して興味が無い段階
⇒喫煙者であることに問題を感じず、禁煙できない事を正当化、 喫煙の勧告に対して抵抗を示す

 

②関心期 :関心があるが、今後一ヶ月以内には禁煙しようとは考えていない段階
⇒喫煙を続けることに問題意識を感じつつも、禁煙の心的負担や現状を維持する事への安心感から禁煙を先延ばしにする

 

③準備期 :関心があり、一ヶ月以内に禁煙をしようと考えている段階
⇒喫煙の不利益を自覚し、禁煙に踏み切る所まで来ているが、あと一歩のところで躊躇している。

 

④実行期 :禁煙を開始して、6ヶ月以内の段階
⇒禁煙に向きあい、実行に踏み切っている段階。ここで挫折すると②の関心期へと逆戻りする。

 

⑤維持期 :禁煙を開始して、6ヶ月以上継続している段階
⇒継続して禁煙を行っており安定している状態。

上記の5段階の内、カウンセラーのアプローチが必要な①~③の各段階に対するアプローチ方法は以下のとおりです。

 

《アプローチ方法》━━━━━━━━━

①無関心期
★気付きの促進
⇒相手の話に傾聴し受容する事で、 問題意識を喚起する。また、直接的な提言は避ける。

②関心期
★意思決定の促進
⇒心理的負担を軽減し動機付ける事で、意思決定の手助けを行う。

③準備期
★実行の促進
⇒開始日を設定し具体的な計画を提示、実行に役立つコツなどを助言する。

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上記は禁煙に向けたアプローチとして厚生労働省のホームページで紹介されていますが、それぞれの状態を段階的に分け、各段階毎に異なるアプローチを取る手法は、初診コンサルティング時のカンセリング手法として、応用が可能です。

各患者さんが無関心期、関心期、準備期、実行期、継続期のどの段階に位置しているかを考え、アプローチを考えていきます。

主訴を抱えて来院している以上、無関心期ではないにしろ、いきなり準備期である患者さんはまれです。

初診コンサルティング時に関わらず、関心期の患者さんを、実行期や継続期に移すアプローチを常に考えながら説明内容に反映させる事が患者さんの継続率を上昇させます。

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参考文献
『禁煙支援マニュアル』厚生労働省健康局総務課 生活習慣病対策室

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